君と描きたい風景

 

語彙力と需要の無い自分語りが恥ずかしすぎて何度もやめようと思ったんですが、今の気持ちを忘れたくないので書きました。



ここ1~2年、私は過去最大といっても過言ではないくらいSnow Manから興味を失ってた。

それこそ昔は自分の財産を少ないながらも全て注ぎ込んで現場に通った。彼らが載っている雑誌、写真は全部買った。

わたしが応援しなくちゃ。

そんな気持ちで彼らのファンをしていた。
使命感の塊だった。

彼らを好きになった当初、私は東京に住んで大学生活を送っていた。

それはもう、東京で舞台詰めの彼らのファンをするにはこの上なく良い環境。長期間の舞台仕事があれば、全公演数の3分の1は通い(金銭的な限界)、ツイッターにレポも落とすようにしていた。
博多座で滝沢歌舞伎をやった時には2週間くらい博多に住み着いた。ただ、大好きなわたなべくんに『会いに行く』ために。

元々ファンサが代名詞のようなグループから降りてきたから、私自身もファンサ命〜!ファンサしか〜!って感じのクソみたいなジャニオタだった。

私が降りた頃のSnow Manの現場は、ファンサはおろか、それを貰える現場も少なかったけど、わたなべくんがいる。その理由だけで現場に通うことも、お金を払うことも苦に思わなかった。

そんな私は就職を機に地元に戻り、彼らを観に行くためには必然的に新幹線通いせざるを得なくなった。
それでも、スタンスを変えたくなかった私は毎週のように新幹線に飛び乗って東京通いを続けていて。

いつしかそれは私のキャパシティを超えていた。
今まではかからなかった交通費、宿泊費を負担することになり、金銭面は勿論だけど、精神的にもこたえた。だって東京に住んでればこのお金は他のことに使えたから。地元に戻ることを選んだのは自分だけど。

そんなこんなで、現場が決まるのが憂鬱になった。

現場が無ければお金も使わなくて済むし、労力だっていらない。あんなに好きだったはずのわたなべくんの顔面すら正直霞んで見えた。気付かないうちに使命感は義務感に変わっていた。

それに気づいた後は雑誌も買わなくなった。写真も、買ってもどうしようもないな。私が買わなくても、誰かが買う。そんな気持ちで買うのをやめた。実際私が買わなくてもわたなべくんの写真はサラッと売り切れる。


この頃、『渡辺担』を名乗ることをやめた。

誰かに降りたわけじゃない。
単純に『担う』ことに疲れた。


2016年のジャニーズ・オールスターズ・アイランド。
タイトルすら合っているかわからない。
わたなべくんに降りて初めて1公演も観に行かなかった舞台だった。

そもそもはチケットの全滅が始まりだった。
義務感の塊で応援してたわたしに「チケット探さなきゃ……行かなきゃ……」という焦りはあった。
今までだったら例え全滅でもあらゆる手段を使ってチケットを用意してたけど、焦りとは裏腹に全く手が動かなかった。

行かなきゃ。
行かなきゃ。
そう思ってるうちに、千穐楽の幕が下りた。

終わって見ると意外とあっさりだった。
当たり前のことだけど、わたしが行かなくても幕は上がるし、わたしが行かなくても幕は下りる。


それからは素直に当選した公演だけ観劇するようになった。

本当に、本当に当たり前のことだけど。

じわじわと私の中でSnow Manが再び輝き出したのはそれから。

義務感というフィルターを取り払って見る彼らは、ただただかっこよくてかわいくて、語彙力も奪われる。

何回も何回も通って観ていると、ダメなとこばっかり見つけてしまう。だから私には最初からこの位がちょうど良かったんだと思う。たまに見れるのが幸せだったし、現場至上主義の人間だったけど、茶の間活動も楽しく感じた。


タイミングもあったかもしれない。

 

忘れもしない2017年4月14日(金)。

この日、ザ少年倶楽部でSnow Manがキスマイの曲『Brand New World』を披露した。

最初はボーッと見ていたけど、終盤のわたなべくんのソロを聴いて、鈍器で頭を殴られた位の衝撃を受けた。

今まで何度も聴いたソロ。
歌が上手いのは十分わかってた。

でも、違う。今までと。全然違う。

ボイトレしてるメンバーがいる。って昔雑誌でSnow Manの誰かが言ってた。

勝手にわたなべくんは違うだろうなって思ってた。
そういうタイプじゃないって決めつけてた。
本当に違うかもしれないし、してたのかも。わからないけど(どこかで明言してたらごめんなさい)、歌唱力を向上させるために努力したというのは明らかに感じた瞬間だった。

それまで、わたなべくんの歌のこと、深夜2時のカラオケwwwってよく笑ってた。

だけどもうカラオケなんかじゃない。
ステージの上に立ってるんだ。
1ジャニーズとして、1アーティストとして、歌を歌ってるんだなと思った。

 

 

その2日後の滝沢歌舞伎のチケットを持っていたのもラッキーだったと思う。

この日、この年の歌舞伎は初観劇。
この年は、今まで歌舞伎で大きな役をもらえなかったわたなべくんがめちゃくちゃオイシイ犬役(!)をもらった年!

前評判からめちゃくちゃ楽しみだったけど、実際この目で見てひっくり返りそうになった。

完全に物にしてる。

可愛さの中にあざとさが見え隠れするところと、わたなべくんが恥じらいも無く自信を持って堂々と犬になってるところに感銘すら受けた。文章だけ見ると何言ってんだって感じだけど、普通に泣いた。

 

何年かかってんだ!とは言いたいけど、わたなべくんがやっとアイドルとしての自覚を持ったのかなって思った出来事が、こうやって立て続けに起きた。

久しぶりに、チケットを探して当初より観劇数を増やした。

それは義務感とか使命感なんて1パーセントも無くて、ただただ見たいから。それだけの気持ちで見るわたなべくんは、あの時必死に舞台に通って連日見ていたわたなべくんの何倍も輝いて見えた。

 

わたなべくんが、公演中に不機嫌になることもなく、よく笑うようになったのもこの頃からだと思う。
すごく、ムラのある人だったから。


その後、多数の公演を経て、

ついにこの日がやってきた。

 

 

2018年3月25日。

ジャニーズJr.祭り Snow Man 単独公演
in横浜アリーナ

 

長くなってごめんなさい、やっと単独の話になります。


柄にもなく、率先して開演前のSnow Manコールをした。

会ったことある人なら知ってるだろうけど、私は決してそういうタイプではない。
どちらかと言えば、開演ギリギリに着席して踏ん反り返って手拍子だけするタイプ。

だけど、絶対にそんなことしたくなかった。

初めての、横浜アリーナ単独公演。
泣いても笑っても、初めては今日しかない。

成功させなきゃ。
声出さなきゃ。

この時はまだ使命感だった。

 

時計を見るのも忘れて色々考えてるうちに客電が落ちた。

それと同時に一斉にペンライトが光り出して、今まで何十、何百と見てきたジャニーズのコンサートとは全く違う景色がそこにあった。

偏りのない色とりどりの光源が音楽に合わせて揺れるのを見ながら、この人たち皆Snow Manだけのために集まったんだな、Snow Manが見たくてここに来たんだなって思ったら鳥肌が立った。

そしてお馴染みのZIG ZAG LOVEのイントロと共に浮かび上がる6人のシルエット。

周りの皆(勿論私も含め)一斉に口元を押さえて泣いていた。


こんな光景、夢見てたけど、実際に見られるなんて思ってなかった。


だけどSnow Manは、すぐ顔に出る。
不安な時、緊張している時、アクシデントの時、顔を見るだけでこっちにも焦りが伝わるからよくハラハラさせられる。

 

それだけに不安だった。

この横浜アリーナでの単独公演が。

 

彼らは不安だろうし、緊張してるだろうし、それが顔に出てないといいけど。探り探りのテンションでやられたらどうしよう…なんて考えていた。

 

だけどスポットライトが当たって一斉に歌い始めた彼らの表情は、自信に満ち溢れていた。

 

「俺たちに会いたかったかー!」
ひーの声を皮切りに、最初から全力で盛り上げてくれた。
Snow Manと同じように、客席もみんな不安と緊張に追い詰められていたけど、そんな気持ちすぐに払拭してくれた。


Snow Manの強み
長年同じメンバーでやってきたことによる重厚感
結束力、一体感

 

随所に感じる構成だった。
Snow Man、逞しくなったな〜!って感動した。

 

特にラストの、Ⅵ Guys Snow Man〜EXPLODE〜Finally Overの流れは凄かった、特効もガンガン使わせてもらって、Snow Manも、ファンも死ぬ覚悟で盛り上がってた。これがジャニーズJr.のパフォーマンスなんだと思ったらデビューがなんなのかよくわからなくなる程だった。

 

離れがちだったSnow Manだけど、まだまだ彼らの未来をずっと見ていたいなぁなんて、感傷的になってるまさにその時、

 

『僕たちSnow  Manから、感謝の気持ちを込めてプレゼントがあります。』

 

というふっかのアナウンス。

正直、この言葉だけでも十分泣いた。


Snow Manとファンは、ずっと同じ方向を向いて進んできたけど、その方向が向き合うことはあまり無かった。

私たちだけがSnow Manの後を必死についていくことしかできなかった。Snow Manはあまり振り返らなかった。考えることはあったかもしれないけれど、それを言葉にして伝えることは彼らはあまりしてこなかった。

事あるごとに、Snow Manは恩返しがしたいって言ってた。だけどそれは主にタッキーに向けられた言葉。
なんだかなあって思ってた。
確かに、タッキーにはお世話になってるし、タッキーがいなかったら多分、今Snow Manはいない。
でも、それじゃあ私たちってなんなんだろう。


そう思って数年、初めてのSnow Manからのプレゼント。

 

涙で滲む約束がまだ 果たせない僕だから
もう少し側にいて もう何度も告げたセリフだね


正直、純粋にアイドルからの歌の歌詞を受け止めたことなんて無かったけど、突然『もう少し側にいて』なんて言われて、涙が止まらなかった。

 

君と描きたい風景(けしき)がまだ 未完成な間は
もう少し側にいて wow wow あと少し


君と描きたい風景。
本当はSnow Manは、ずっとファンのことを気にかけてくれていたのかもしれない。


お互いにそれを伝えられなかった、気づけなかっただけで、Snow  Manと私たちが見てた風景はずっと一緒だった。


ずっとモニターに映る歌詞を見つめて、この言葉が綺麗事だなんて一瞬も思わなかった。

 

今までのこと、Snow Manを応援し始めてからこの日まで、走馬灯のように駆け巡った。
応援しなくちゃって使命感で、必死になって、勝手に疲れて、義務感で現場に通っていた自分に後悔した。

あと少し、あと少しで叶えたいよね。
だけどどんなに時間がかかってもついていくよ。

 

涙で滲む約束がまだ 果たせない僕だから
もう少し側にいて もう本当は聞き飽きてるよね


聞き飽きてるなんて、言わせてごめんね。
何度も同じセリフ言わせてごめんね。

 

思えば、いつも私たちファンを盛り上げてくれたのはSnow Manだった。

舞台詰めだったあの頃、コンサートでも私たちは声を出せなくて、拍手ばっかり無駄にプロ級だった。

必死にSnow Manが、声出せって、足りねーぞって、盛り上げてくれていた。

 

この曲はSnow Manから私たちへのプレゼントという名の恩返しだと思う。

私たちファンも、Snow Manに恩返ししたいな。

それは決して、応援しなきゃ、私たちがやらなきゃ!という使命感の元、言ってるわけじゃない。勿論義務感なんて欠片も無い。

単独が終わってから、Snow Manを盛り上げるために声帯鍛えなきゃなって思ってるくらい。真剣に。

 

応援したい。
ううん。応援、させてください!

 


Snow Dream終わり、再びのふっかのアナウンス。

 

『この曲の歌詞にもある通り、Snow Manとファンの夢、必ず掴んでみせるから。

これからも俺たちについてきてね。』

 

Snow Manの未来を一生見ていたいから、こちらこそ、これからもよろしくね。